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感染予防教室

●あの先生この先生の専門家コラム

第14回: 『口腔ケアについて』
医療法人 鈴木歯科医院 理事長 鈴木 俊夫
■口腔(こうくう)ケアとは

口腔の疾病予防、健康保持・増進、リハビリテーションによりQOLの向上を目指した科学であり技術であると、定義されています。これをわかりやすくいいますと、歯ブラシやスポンジブラシなどを用いて、食物残渣や歯垢を取り除き、口腔を清潔に保つことや、口臭の除去と予防、薬剤や罹患疾病で口腔内に疼痛などの症状が発生している状態を改善することです

■口腔ケアの目的

爽快感や生活リズムの確保、口臭や誤嚥性肺炎の予防、疼痛の軽減を図り、美味しく食事を摂ることができるようにすることです。 中でも、誤嚥性肺炎は高齢者の死因の大きな要因となっていますので、病院や施設などで積極的に取り組まれるようになってきました。

■口腔内の疾病

脳梗塞やマヒなどで身体的に口腔の清潔が保たれない場合、抗がん剤などの服用薬剤の副作用、肝硬変や腎不全などによる全身抵抗力の減弱などにより、う歯(むし歯)の増加や歯槽膿漏(歯周疾患)の悪化、管理不足による不潔な義歯など、様々な要因が混在して、悲惨な状態に陥っている人をよく診ます。ひどい状態になると治療を受ける方も大変ですから、全身的にも口腔的にもその状態が悪化する前に、はやく歯科医師に診ていただいてください。

■口腔内の状況

口腔の不潔な状態が続いたり、歯槽膿漏が進行したりしますと、そこから感染が起きてきます。口腔では口内炎や骨膜炎など、全身的には誤嚥性肺炎や感染性心内膜炎などがみられます。

また、看護や介護している人は、唾液や血液に触れたり、手指を噛かまれることにより、患者さんが罹患している肝炎やエイズなどの感染症に感染する危険性があります。 介癬などの皮膚疾患なども注意してください。

■口腔ケアと感染

口腔ケアを実施する時には、必ず、介癬や肝炎などの感染症を有していないか確認してください。次いで、義歯の有無、歯の動揺、拭き取れない白濁した付着物など、口腔内をよく観察してください。よく義歯に気が付かずケア時に飲み込ませてしまったり、歯牙の動揺がひどくなったり、粘膜を傷つけたりすることがあります。 また、義歯の洗浄剤や安定剤を誤飲・誤嚥することがありますから使用時には注意してください。コップや茶椀に義歯を入れておかないこと。

■口腔ケアの情報

口腔ケアに関する情報は、下記のアドレスにお問い合わせください。
http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~oralcare/

医療法人 鈴木歯科医院 ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/suzuki/dental-clinic/

■先生のプロフィール
鈴木 俊夫

鈴木 俊夫

歯学博士 口腔外科学

専門分野:感染制御学、細菌学(食中毒)、公衆衛生学

■学会活動
1973年
愛知学院大学歯学部卒業
1973年
愛知学院大学歯学部口腔外科学第二講座
1977年
名古屋市にて開業 鈴木歯科医院
1999年

愛知学院大学歯学部 非常勤講師

医療法人 鈴木歯科医院 開設 理事長

・鈴木歯科医院 歯科・小児歯科・歯科口腔外科

・鈴木指定居宅介護支援事業所(TEL 2371-30-0175)

・訪問看護ステーションすずき(TEL 2361-39-0038)

併設:

鈴木労働衛生コンサルタント事務所

口唇口蓋裂療育研究所

■著書(共著)
  • ・口唇口蓋裂の理解のために 医歯薬出版(1989)
  • ・口腔ケア 朝日出版(1991)
  • ・寝たきり者のQOLの向上をめざして 永末書店(1992)
  • ・寝たきり者の口腔衛生指導マニュアル 新企画出版(1993)
  • ・口腔ケアQ&A 中央法規出版(1996)
  • ・高齢者の口腔ケア知識と実践 日総研出版(2000)
  • ・看護のための最新医学講座第23巻 歯科口腔系疾患 中山書店(2001)
  • ・看護事故予防学 中山書店(2003)
  • ・トータル口腔ケア 医歯薬出版(2003)