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感染予防教室

●知って得するさまざまな感染症

(5)MRSA Q&A

Q1
MRSAの利用者を介護した場合、家にMRSAを持ち帰らないか心配です。
A
MRSAを伝播させる場合の主な経路は「接触」です。その中でも手指を介した伝播が最も重要です。従って自宅に帰ったら、まず『手洗い・うがい・着替え』を行なって下さい。
Q2
MRSAの利用者の衣類の洗浄・消毒方法はどのようにしたらよいでしょうか?
A
目立った汚れがない場合には通常の洗濯で十分です。汚れがひどい場合や血液、体液、膿などが付着している場合は、通常の洗濯を行なう前に汚れを予備洗浄で落とす必要があります。
Q3
衣類やガウンへのアルコールスプレー消毒は適切でしょうか?
A

効果は低いと考えられます。なぜなら、噴霧ムラが生じやすいからです。アルコールというには、かかった部分しか殺菌されません。衣類のように、綿繊維でできた物は、衣類がびしょびしょになるくらい噴霧しなければ、確実な殺菌はできません。

Q4
MRSA保菌者の入浴の可否はどのようにかんがえたらいいでしょうか?
A

基本的にはMRSA保菌者の入浴は可能です。喀痰などから検出されている場合、強い咳嗽など他へのMRSA拡散が強い場合には、拡散が少なくなってから入浴させればよいでしょう。多くの場合には、以下の点に注意しながら入浴させ清潔を保って頂きたいと思います。

  • MRSA保菌者の入浴はその日の最後がよい。

    (リスクを最小限にするため)

  • 入浴後は、浴槽のお湯を流し、浴槽や洗い場は洗剤で洗浄後、高温のお湯で洗い流す。
  • 汚染が強いところがあれば、エタノールなどで清拭する。
  • 脱衣かごは一般の人とは別にして、使用後は消毒を行なう。
  • 入浴者や介助者の入浴前後の『うがい・手洗い』を励行する。
Q5
MRSAの体の保菌部位はどこでしょうか?
A

髪の毛、頭皮、まぶた、外耳道、鼻腔、咽頭、腋の下、股間、陰部、傷口などです。

Q6
MRSA対策に必要な消毒剤には、どのようなものがあるでしょうか?
A

MRSAは、一般細菌と同様に考えて対処すればよく、特に消毒剤に耐性ではありません。以下を参考になさって下さい。

表
Q7
MRSAの検査結果の見方について教えて下さい。
A

MRSAの検査を行なった場合、MRSA+〜+++と返ってきますが、これは菌量を表しています。(1白金耳を培養し菌数が106以上が+++、104〜106を++、104以下を+、検体1ml中の菌数にだいたい相当) +なら単なる『保菌』のことが多く、治療の対象になりませんが、+++なら感染の可能性が高く治療や隔離が必要な場合もあります。

Q8
MRSAは空気感染するのでしょうか?
A

MRSAの感染経路は『接触感染』です。中でも手指を介した伝播が最も重要です。現在のところ、MRSAの『空気感染』はないとされています。ただし、MRSAの気管支炎や肺炎を発症している患者が、MRSA混じりの痰を大量に飛ばしているのを直接浴びた場合(この場合は『飛沫感染』と呼びます)や、広範な皮膚病にMRSAが付着していて、その落屑が直接皮膚についた場合には、感染を起こす可能性があります。 しかしながら、一般にMRSAの気管支炎、肺炎、広範な皮膚のMRSA感染症を起こすような人は、在宅や施設にはいないのが普通です。

Q9
MRSAの保菌者をデイサービスの利用については?
A

デイサービスを利用される方が、高齢であっても比較的元気な方ばかりであれば一応問題はありませんので、MRSA感染症として特別な対策は必要ないでしょう。しかし、一般的な衛生的観念より、感染予防(MRSAと限らない)としての消毒薬による手洗い、清潔な食器類、リネン類などの使用は必要と思います。

Q10
カーペットの消毒はどのように行なえばいいでしょうか?
A

敷き詰めたカーペットの消毒は専門の業者に依頼すれば別ですが、日常はほぼ実施できないでしょう。床のカーペットに対しての感染対策としては、消毒ではなくて掃除機などを用いた清掃(ゴミ、ほこりの除去)までで大丈夫でしょう。