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感染予防教室

●知って得するさまざまな感染症

(1)水虫という病気

水虫は、白癬菌という真菌(カビ)が原因で起こり、"白癬症"と呼ばれています。白癬菌は、皮膚の外側にある『角質層』に住みつきます。皮膚の角質の成分であるケラチンが大好物で、ケラチナーゼという酵素でケラチンを溶かし、栄養源にし増殖しています。特に爪や毛はケラチンを豊富に含んでいるため、白癬菌が寄生しやすい部分になります。

温度

また、白癬菌は温かく湿った環境を好み、特に温度26℃前後、湿度70%以上の時に最も活発になると言われています。そのため、春から夏にかけて症状が悪化し、冬になるとおさまるという周期を繰り返すのが一般的でしたが、近年は暖房設備の充実化からも季節を問わずに発症しています。また、靴や靴下を長時間履き続けたりすると汗で蒸れた状態となり、発症しやすい環境になるとも言えます。そのような時、皮膚の表面に付着した後、12時間前後くらいから徐々に侵入しはじめるとの報告もあります。水虫は男性のもの、と考えられがちですが、実は女性でも感染している人が多くなっていると言われています。


白癬菌の感染力は、それほど強力ではありません。直接感染や空気感染による感染はほとんどないとも考えられています。しかし、水虫患者が落とした皮膚の垢などが別の人の皮膚に付着して感染するので、浴室のバスマットやスリッパなど湿った温かい場所での注意は必要です。

(2)水虫のタイプと症状

タイプと症状

水虫と言えば、足にできる足水虫(足白癬)を想像しますが、実はそれだけではありません。手や頭、陰部、顔、胸など体のあちこちの部分での発症が見られます。


以下にご紹介致します。

◆1.足白癬◆

足
(1) 趾間(しかん)型

最も多いタイプで足の指の間にできます。特に、隣り合った指が密着して隙間が少ない薬指と小指の間に多く発症します。 症状は、指の間の皮が湿って白くふやけたようになり、周囲にその部分が広がっていき、次第に慢性化していきます。その皮をむしっていると、滲出液(しんしゅつえき)がしみ出し、痛みを伴う場合もあります。このような状態で、その部分に細菌が感染すると、赤くなってただれたりします。特に高齢者では罹患歴が長く、あまり強い症状もかゆみもなく、放置されている場合も多く見られます。


(2) 小水疱(しょうすいほう)型

土踏まずや足の外側のへりに小さな赤い水疱ができ、激しいかゆみを伴うのが特徴です。水ぶくれは破ると液が出ますが、やがて1週間程度で白くカサカサに乾き、皮膚がボロボロとむけてきます。あせもやかぶれにも症状が似ています。 一般に夏(5月初旬から梅雨時にかけて)に多く見られますが、高齢者には比較的少ないと言われています。


(3) 角化型

足の裏、特にかかとの部分の角質が厚くなり、表面がザラザラになって皮がむけてくるのが特徴です。かゆみは少なく、1年を通して症状はあまり変化しません。冬になると、あかぎれやひび割れができ痛みを伴うこともあります。 このタイプは、水虫が慢性化した状態でもあります。

◆2.手白癬◆

手

手は直接外気に触れている上洗う機会も多いので、足よりはずっと稀に見られます。症状は足白癬と同様で、小水疱ができることもあれば、手の平が角化することもあり、爪まで感染することもあります。

◆3.股部(こぶ)白癬◆

俗に、いんきんたむしと呼ばれています。

足白癬と合併して見られる事も多く、股の付け根に環状に盛り上がる赤い発疹ができ、内側から外側へ放射線状に広がっていき、強いかゆみを伴います。

◆4.体部(たいぶ)白癬◆

俗に、たむし、ぜにたむしとも呼ばれています。 股部を除くうぶ毛の生えている皮膚に現れます。主に腕やおしり、腋(わき)などに環状に盛り上がる赤い発疹ができ、強いかゆみを伴います。

◆5.頭部(とうぶ)白癬◆

白癬菌が毛髪に感染して発症します。症状は、頭皮にカサカサの白い円形斑(はん)ができ、毛髪が抜け落ちてしまいます。 主に子供がかかります。

◆6.爪(つめ)白癬◆

爪

白癬菌が爪の中まで侵入してきて起こるのが爪白癬です。

親指の爪に多く発症し、爪が白く濁ったり、変形したり、ボロボロに欠けたりします。足白癬や手白癬と合併することも多く見られます。 高齢者では、爪の肥厚変形が著明なこともあり、爪を切る事が困難になる場合もあります。