(3)ケア−する際の注意事項
A型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルスは、感染経路(経口感染)からもわかるように次のような衛生管理を行なうことが大切です。
- 排泄ケアをする前後には特に、きちんと手洗いを行ないましょう。
- 提供する食事は、原材料の産地に注意し、衛生的に調理することが必要です。また、なるべく十分に加熱したものを提供しましょう。
B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルスは、主に血液の中に出てきますので、血液を介して感染します(血液媒介型感染)。血液に直接触れないようにする予防が必要です。また、分泌物や排泄物にも血液が混じっている恐れがありますので、予防的に血液と同じ扱いをすることが必要です。
- 感染者の血液や分泌物には直接触れないようにしましょう。触れる恐れがある場合は、ゴム手袋を付けましょう。
- 食器など区別する必要はありませんが、髭剃りや歯ブラシなど血液が付着する可能性のあるものは、共有せずに、個人使用にしましょう。
- ケアする前後には、きちんと手洗いをしましょう。
(4)最近の肝炎情報
E型肝炎で国内にも定着か?
2002年7月、東芝病院(東京)の医師らの調査で北海道と東北で3人が劇症肝炎を起こしていたことが確認されました。また、東京と埼玉などにも7人の発症者がいたことも確認されました。
E型肝炎は、以前は、旅行や仕事で滞在した開発途上国で感染を受け、帰国後に発症した例が大部分でした。しかし近年、海外渡航歴のないE型肝炎の症例が日本やアメリカなどの先進国で報告されており、日本でもE型肝炎ウィルスが定着している可能性があると考えられています。
また、ブタからも遺伝的に極めて類似のウィルスが検出されることなどからE型肝炎は、人畜共通感染症である可能性も指摘されるようになってきました。
しかし、実際に動物から人へ感染し、発症したという報告はありません。 残念ながらワクチンはまだ開発されていませんが、現在日本を含めた世界中で開発の努力がなされています。