(6)褥瘡がある場合の感染予防対策
褥瘡の発生要因は、前述「1.褥瘡(じょくそう)とは?」のとおり大きく2つの要因がありますが、さらに、細菌による感染も要因として考えなければなりません。深い潰瘍の多くはMRSAなどのブドウ球菌の感染によるものであり、そこには様々な細菌が存在していることもあります。そのため、褥瘡との接触やそれらに汚染された物品の取り扱いには十分な注意が必要です。 【手指】感染者との接触の前後に手洗い・手指消毒を実施します。

【身だしなみ】

体位変換、清拭、ベッドメーキングなどで、ほこりが舞いあがるような場合には、マスク、キャップ、エプロン、手袋などを着用します。とくに、褥瘡に触れるうな場合には、必ず手袋を着用します。
【入浴】

入浴時には、褥瘡を粘着性防水フィルムで覆います。入浴後には、浴槽および入浴用具をクロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、アルコール製剤、次亜塩素酸ナトリウムなどにより消毒を実施します。
【リネン・衣類】

汚染されたものは、プラスチック袋などに入れて拡散を防止して搬送し、熱水で洗濯(80℃・10分)、または通常の洗濯後に0.01〜0.1%(100〜1000ppm)次亜塩素酸ナトリウム液に浸漬など、塩素系漂白剤を用いる方法で洗濯します。
【床面】

汚染がひどいときには、第四アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウムなど)で清拭をして消毒をします。
【褥瘡について 参考資料】
「感染症対策の手引き ―感染症新法と消毒剤―」
監修:小林寛伊、発行者:サラヤ株式会社
「寝たきり高齢者の皮膚疾患 褥瘡・疥癬を中心として」
著者:長谷哲男・宮林徹・山本泉・林正幸、発行者:高口義治
発行所:株式会社メジカルセンス、定価:3,800円+税