MRSA保菌とMRSA感染症の違いを理解してうえで、MRSA保菌ではそれほど神経質にならなくてよいことを伝え、家族の人間関係を崩すことのないようにします。MRSAは接触伝播しますが、以下に示す手洗いなどの基本的な感染予防法を日頃から行っていれば、ヘルパー自身あるいは他の利用者や家族がMRSAに感染することはありません。ヘルパーが、MRSA保菌の利用者を必要以上に怖がり、サービスの質を低下させることは避けねばなりません。
MRSA保菌であってもなくても、利用者をケアするときにはいつも行うべき感染予防上の重要なことを以下にあげます。
咳き込む利用者からの飛沫によりMRSAがヘルパーの服や顔・髪の毛に付着しても、皮膚に傷がなければMRSAは体内に侵入できません。自宅に帰ってから普通に入浴して清潔な衣類に着替えます。洗濯は、他の洗濯物と一緒で問題ありません。付着したMRSAは水と石けんで流れてしまうからです。同じ理由でコインランドリーを使用する場合は、使用後に特別なMRSA対応は必要ありません。洗濯後、さらに日光で消毒し、アイロンをかけて熱を加えれば心配ありません。ドライクリーニングでは、水を使いませんが溶媒で殺菌するので、特別な処置を必要としません。
*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規